大切な人が亡くなった直後。死亡届はいつまでに、誰が出すのか。自分は後見人だったけれど、出してよいのか。そう迷っている方へ。
私は、認知症の叔父の成年後見人を3年務めました。叔父が特養で亡くなったあと、死亡届は親族として出しました。後見人の立場で出したわけではありません。この記事では、死亡届の出し手の決まりを法務省などの公開情報で確かめた内容を、後見人の目線のコメントを添えて書きます。
結論:後見人も出せる。ただし「出せる人」と「出す義務のある人」は別

| 立場 | 死亡届 | 出す前に確かめること |
|---|---|---|
| 同居の親族・同居者・家主など | 届け出る義務のある人 | だれが出すか、家族で先に決めておく |
| 同居していない親族 | 届け出ることができる人 | 同居の親族がすでに出していないか |
| 後見人・保佐人・補助人・任意後見人 | 届け出ることができる人 | 資格を証明する書類が要るか、窓口に聞く |
つまり、後見人であったことは、死亡届を出す届出人になれる理由の一つになります。
ただ、出さなければならない人と決まっているわけではありません。同居の親族がいるか、親族が動けるかを先に確かめるのが現実的です。
死亡届の基本:いつまでに、どこへ、何を添えるか

- 期限:死亡の事実を知った日から7日以内(国外で亡くなった場合は3か月以内)
- 添付する書類:死亡診断書または死体検案書が1通。取得できない事情があるときは、届出先に問い合わせる
- 届出先:亡くなった場所・本籍地、または届出人の住所地の市区町村役場
出典:法務省「死亡届」、北九州市「死亡届」(2026年10月22日確認)。
なお、施設や病院で亡くなった場合、死亡診断書は医師が書きます。葬儀社に届出の代行を頼む家族も多いので、見積書に何が含まれているかは確かめてください。
後見人として出すなら:資格を証明する書類を聞いておく
北九州市の案内では、後見人など成年後見関係者が届け出る場合、資格を証明する「登記事項証明書」または「裁判所の謄本」の原本が必要とされています(2026年10月22日確認)。一方、法務省のページには、この書類についての記載はありませんでした。
つまり、何を持っていけばよいかは窓口によって変わりえます。私は親族として出したので、後見人の資格での届出は経験していません。後見人として出そうとするなら、行く前に市区町村の戸籍の窓口に電話で聞くのが確実です。
判断の基準:誰が出すかを決めて、記録に残す

- 死亡を知った日を控える:期限の数え始めはこの日です
- 同居の親族がいるか確かめる:いれば、その人が出すのが自然です
- 誰が出すか決める:親族が出せるなら親族、動けないときに後見人を考える
- 後見人として出すなら、書類を聞く:資格の証明書が要るかを窓口に確かめる
- 聞いた内容を記録する:日付、相手、言われたこと、決めたこと
私は親族として死亡届を出しました。後見人の権限は本人が亡くなると終わり、そのあとの手続きは、親族の立場でできることを進める形になります。私自身、後見人の権限が消えたあとの手続きには苦労しました。だからこそ、誰の名前で出すのかを先に決め、窓口で聞いたことを記録に残すことをすすめます
| 残すこと | 書き方の例 |
|---|---|
| 日付 | ○月○日 死亡を知った(死亡診断書の日付も控える) |
| 誰が出すか | 親族の○○が出す。理由は、後見人の権限が終わっているため |
| 窓口で聞いたこと | ○月○日、○○区役所に電話。持ち物は死亡診断書と本人確認書類と言われた |
| 提出した日 | ○月○日、○○区役所に提出 |
死亡届のあと:後見人の仕事と、葬儀・相続の入口
死亡届を出したら、後見の終了報告、家庭裁判所への連絡、財産の引き継ぎ、葬儀、施設の精算と、次の手続きが続きます。後見人としての手続きは被後見人が死亡したら後見人がやることと被後見人が亡くなったら後見人はどうする?に分けて書いています。
葬儀は親族が中心になります。私は手配を手伝い、葬儀社との打ち合わせに同席しました。費用を決めるのは相続人という線を守った経験は、葬儀の見積もりで注意すべき項目と家族葬の費用は誰が払う?に書きました。亡くなったあとの相続の手続きをだれに頼むかは、相続手続きの頼み先の選び方が入口になります。
よくある質問
死亡届は、後見人でなければ出せませんか?
いいえ。親族、同居者などが出せます。後見人は、その一つの立場です(法務省「死亡届」、2026年10月22日確認)。
期限の7日に間に合わないときは?
まず届出先の市区町村に、状況を伝えて相談してください。私は、期限を過ぎた場合の扱いについては調べていないので、ここでは断定しません。
夜間や休日でも出せますか?
北九州市の案内では、閉庁時間や閉庁日でも区役所の宿直窓口に届出ができるとされています(2026年10月22日確認)。ただし、扱いは市区町村ごとに違います。
葬儀社に頼んでもよいですか?
届出の代行を扱う葬儀社も多いようです。誰が届出人になるかは、書類を見る家族の側で確かめてください。
※この記事は一般的な情報で、法律の助言ではありません。死亡届の扱い(届出人、必要な書類、期限後の扱い)は、市区町村の窓口によって違うことがあります。出す前に、届出先の市区町村の戸籍の窓口、後見の終了については家庭裁判所や専門家にご相談ください。
この記事を書いた人:くじら99(元・成年後見人)
300km離れた認知症の叔父の成年後見人を、家庭裁判所に選ばれて、会社員のまま3年務めました。法律の専門家ではありません。家庭裁判所に出した書類や見積書など、記録が残っていることを書いています。運営者について
