遠距離からの成年後見人|ひとり親・おひとりさまのための実務と気づき

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プロフィール|くじら99(@9jira99)

はじめまして。

ブログ「後見人のリアル」を運営している、くじら99と申します。

現在50歳、首都圏で働く会社員です。企業では中間管理職として忙しく働く日々を送りながらも、親族の成年後見人としての実体験から、このブログを立ち上げました。


突然の知らせ──そこからすべてが始まりました

2020年秋。コロナ禍真っ只中のある日、一本の電話が鳴りました。

「叔父のAさんが倒れた」

ただの事故や病気ではありませんでした。

叔父には認知症の兆候があり、行政や地域からも対応が求められていた状況。

身元保証人もおらず、社会的に孤立していた叔父にとって、家族である私に話が持ち込まれたのです。

距離にして300km以上。

年に一度会うかどうかの親族。それでも、私が動かなければこの問題は進みませんでした。


成年後見人に選任されるまでのプロセス

私は家庭裁判所に成年後見の申立てを行い、法的に成年後見人として認められました。

  • 戸籍収集、診断書取得
  • 裁判所への申立書作成
  • 家庭裁判所での面談、審理

こうした流れを経て、ようやく「成年後見人」としての任務が始まったのです。


遠距離・兼業の成年後見人としての日々

私のような、働きながら遠隔地で成年後見人を務めるケースは、まだ多くありません。

しかし、今後ますます増えると感じています。

  • 金融機関とのやりとり(口座凍結の解除、通帳管理)
  • 債務の精査と支払い(税金、光熱費、通信費など)
  • 財産管理(不要な契約の解約、預金の整理)
  • 施設探しと入所手続き(特養、ショートステイなど)
  • 家庭裁判所への報告書提出(年1〜2回)

これらは、すべて成年後見人が責任をもって行う必要があります。


成年後見制度の限界と、私が伝えたいこと

成年後見制度は、あくまで「最終手段」であると痛感しました。

なぜなら、制度の利用が始まる時点で、本人はすでに判断能力を失っており、家族が財産や契約に手を出せない状態になっているからです。

  • 定期預金は解約できない
  • 不動産は売却できない
  • 保険・証券は本人の指示なしでは動かせない

本人の生活を支えるには、時間もお金も、そして知識も必要になります。


だからこそ「備える」という選択肢を

親や家族が認知症になってしまう前に、どんな備えができるでしょうか。

私が後から知ったのが、「家族信託」という制度でした。

これは、親が元気なうちに信頼できる子どもなどに財産管理を任せておく制度で、成年後見制度と異なり、柔軟に資産管理ができます。

私自身、この制度を知っていれば…と思うことが何度もありました。


家族信託|おやとこ

認知症による資産凍結を防ぐために
家族信託という新しい備え

ご存知ですか?


親が認知症になると、預金の引き出しや自宅の売却などができなくなり、まさに「資産が凍結」されてしまいます。

将来の介護や医療のために備えていた財産が、使えなくなるリスクがあるのです。

そんな事態を防ぐ手段として、近年注目されているのが「家族信託」です。

家族信託は、親が元気なうちに家族に財産管理を託すことで、認知症による凍結を回避できる法的な仕組みです。

家族信託の専門家に相談できる無料サービスなら、家族信託の「おやとこ」
年間数千件の相談実績があり、全国7拠点で対応しています。

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このブログが届けたい読者像

このブログ「リアル後見」は、以下のような方々に向けて発信しています。

  • 離れて暮らす親や親族の今後が心配な方
  • 成年後見制度に関心を持ち始めた方
  • すでに成年後見人に選ばれたが、何から始めたらいいか悩んでいる方
  • ひとり暮らしの高齢者の親族を抱えている方
  • 自分自身の将来について真剣に備えたい方

「備え」のためのサービスも紹介しています

このブログでは、私の体験に基づいて、必要な情報・制度・サービスも紹介していきます。

  • 家族信託
  • 遺言・相続手続きの代行サービス
  • 不用品整理や遺品整理
  • 廃車や不動産整理など、相続に関わる周辺業務

あなたのためにこのブログを続けています

成年後見制度に関する情報は、一般の人にとっては馴染みが薄く、いざというときに調べようとしても情報が整理されていません。

このブログでは、私の経験を通して、実際に何が起きたのか、どんな準備ができたのかをお伝えし、同じような立場の方の手助けになればと思っています。

どうぞよろしくお願いします。

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