成年後見人をつけたくない人へ|認知症・費用・不自由さで悩む前に知るべき対策と代替策【元後見人が解説】

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「成年後見人をつけたくない」

この言葉を、私は後見人をやりながら何度も聞きました。担当した案件でも、周囲の家族からも。そして正直に言うと、自分自身も「もし親が認知症になったとき、後見人をつけるかどうか」を考えたとき、迷う気持ちがよく分かります。

後見人として3年間動いた経験から言えることがあります。「つけたくない」という気持ちは感情論ではなく、制度の実態を知った上での合理的な判断です。費用・不自由さ・終わりのない報告義務——これらは本物の問題です。

ただし同時に、対策なしに「つけない」を選ぶと、銀行口座の凍結・不動産売却不能・相続手続きの停止という別の地獄が待っています。

この記事では、後見制度の問題点を正直に整理した上で、「つけない」ために今できる現実的な対策を解説します。

【この記事でわかること】
・成年後見制度が「ひどい」「最悪」と言われる理由(実体験から)
・「つけない」ために今できる対策(家族信託・任意後見・遺言等)
・家族信託・任意後見・成年後見の3制度を徹底比較
・「つけない」と起きるリスクと注意点
・どのケースで早めの対策が必要か

目次

第1章:成年後見人をつけたくない人が最初に知るべきこと

1-1. よくある理由と不安:費用・不自由さ・プライバシー

「成年後見人をつけたくない」理由として多いのは以下の5つです。私が後見人として接した家族からも、同じ声を繰り返し聞きました。

  • 費用がかかる:専門職後見人が選任されると月2〜6万円の報酬が本人の財産から引かれ続ける。10年で240〜720万円
  • 財産を自由に使えなくなる:家族のために実家を売りたくても、家裁の許可がないと動けない
  • 終わりがない:本人が亡くなるまで続く。一度始めると原則辞められない
  • プライバシーが失われる:1円単位の収支を毎年家庭裁判所に報告する義務がある
  • 信頼できる後見人が選べない:親族を候補者として申立てても、専門職が選任されることが多い
【データで見る現実】
最高裁判所「成年後見関係事件の概況(令和6年)」によると、親族が後見人に選任される割合は全体の約17.1%にとどまります。約83%は弁護士・司法書士などの専門職が選任されます。「家族に任せたい」という希望が通りにくい現状があります。(出典:最高裁判所事務総局家庭局「成年後見関係事件の概況(令和6年)」

1-2. 認知症・知的障害の家族がいる場合に悩みやすいポイント

「つけたくない」悩みは、状況によって異なります。

状況主な悩み対策の方向性
親が認知症になりつつあるまだ判断能力があるうちに何かできるか家族信託・任意後見(今すぐ動ける)
親がすでに認知症今から後見なしで乗り切れるか現実的には後見が必要なケースが多い
知的障害のある子がいる自分が亡くなった後の財産管理をどうするか家族信託・任意後見・障害年金との連携
相続対策を進めたい後見が始まると相続対策が止まる後見開始前に遺言・贈与・信託を整える

1-3. 成年後見制度を利用しないとどうなるのか

「つけない」を選んだ場合、以下の状況で手が止まります。

  • 銀行口座の凍結:認知症が進んで意思能力なしと判断されると、本人の口座から引き出せなくなる
  • 不動産の売却不能:実家を売って介護費用に充てたくても、本人の署名が取れない
  • 施設入所契約ができない:施設との契約に本人の意思確認が必要なため、認知症が進むと契約者が必要になる
  • 相続手続きの停止:判断能力のない相続人がいると、遺産分割協議が進まない
⚠️ 重要:「つけない」は有効な選択肢ですが、「何もしない」は別の問題を引き起こします。「つけない」を選ぶなら、代替手段(家族信託・任意後見等)を事前に整えておくことが前提です。

第2章:成年後見制度が「ひどい」「最悪」と言われる理由を整理する

2-1. 財産管理の自由が制限されるデメリット(実体験から)

後見人として動いた3年間で、最も苦労したのは「本人の財産なのに、自由に動かせない」という制約でした。

  • 不動産の売却に家裁の許可が必要:申請から許可まで数ヶ月かかる。売却タイミングを逃す
  • 家族のためにお金を使えない:本人の財産は本人のためだけに使う義務がある。家族への贈与は原則不可
  • 施設の選択も自由でない:本人の財産状況を踏まえた「合理的な選択」が求められる
  • 投資・運用はできない:株式投資・不動産運用等のリスクある運用は認められない

2-2. 家庭裁判所への報告・手続きの継続的な負担

後見人には毎年の定期報告義務があります。1円単位の収支を記録し、領収書と通帳のコピーを突合して提出する——これを本人が生きている限り毎年続けます。

私が経験した実態:

  • 年1回の定期報告書作成に20〜30時間かかった
  • 有給休暇を使って300km先の金融機関・役所を往復
  • 報告時期と仕事の繁忙期が重なって発狂しそうになった

これが専門職後見人に任せると、この報告業務への報酬として毎年数十万円が本人の財産から引かれます。

2-3. 専門職が選任された場合の報酬・費用と家族の不満

専門職後見人の報酬の相場は、管理財産額によって異なります。

管理財産額月額報酬の目安年間報酬の目安
1,000万円未満月2万円年24万円
1,000〜5,000万円未満月3〜4万円年36〜48万円
5,000万円以上月5〜6万円年60〜72万円

10年間続いた場合の累計は240〜720万円が本人の財産から支出されます。「相続として残したかった財産が消えていく」という家族の不満は、制度の構造的な問題です。

2-4. ネットの誤解と実際の制度の考え方

ネットには「成年後見制度は最悪」「絶対につけてはいけない」という過激な情報もあります。ただし、制度にも合理的な側面はあります。

  • 本人を財産の搾取から守る:後見人がいることで悪徳業者・不正な親族から本人を守れる
  • 第三者の目が入ることで安心感がある:施設・医療機関との対応で後見人の肩書きが力になる場面がある
  • 身寄りのない人の最後の砦:おひとりさまで頼れる家族がいない場合、後見制度が唯一の選択肢になる

「ひどい制度か」ではなく「自分のケースに必要か、代替手段があるか」で考えることが重要です。

【制度改正の動向】
成年後見制度の改正は「2026年以降、2030年以内」が目安とされています。現在の第二期成年後見制度利用促進基本計画(2022〜2026年)の中間検証が2024年に行われ、柔軟な運用への見直しが議論されています。(出典:おやとこ「大改正予定の成年後見制度について今後の展望を解説」

第3章:成年後見人を拒否したい・つけない方法はあるのか

3-1. 本人に判断能力があるうちは回避できるケース

成年後見制度は、本人の判断能力が低下してから使う制度です。逆に言えば、判断能力があるうちに手を打てば、後見制度を使わずに済む可能性があります。

「今から動ける」主な対策:

  • 家族信託:財産管理権を信頼できる家族に移しておく。認知症後も後見なしで財産を動かせる
  • 任意後見契約:信頼できる人を後見人として事前に指定しておく。法定後見(専門職が選ばれる)を回避できる
  • 遺言書の作成:相続時の意思を明確にする。後見は不要でも遺言があれば相続がスムーズになる
  • 生前贈与:判断能力があるうちに財産を動かしておく

3-2. 申立を拒否したいときの注意点と拒否できないケース

後見の申立ては原則として本人・配偶者・4親等内の親族・市区町村長等が行います。申立てが行われた後、後見人の選任は家庭裁判所が決定するため、「この人を後見人にしたくない」という希望が通らないケースがあります。

⚠️ 拒否できないケース:以下の場合は後見制度の利用が実質的に避けられません。
・認知症が進行して意思能力が完全に失われている
・銀行口座が凍結されて介護費用が払えない
・不動産売却が必要だが本人の署名が取れない
・相続人に判断能力のない方がいて遺産分割協議ができない
→ これらの段階になってからでは、家族信託も任意後見も使えません。

3-3. 成年後見制度が必要になる代表的な場面

場面後見が必要になる理由事前対策で回避できるか
認知症で預金が下ろせない銀行が意思確認できないと取引拒否○ 家族信託で口座凍結を回避できる
施設入所の契約本人の署名・意思確認が必要○ 任意後見・委任契約で対応可
実家の売却不動産登記に本人の意思が必要○ 家族信託(不動産信託)で対応可
判断能力のない相続人がいる遺産分割協議に成年後見人が必要△ 遺言書で対応できる場合がある
すでに認知症が重度事前対策ができない状態✕ 後見制度しか選択肢がない

第4章:成年後見をつけないための対策と代替策

4-1. 家族信託で財産管理を設計するメリット・デメリット

「つけない」ための最強の対策が家族信託です。親(委託者)が元気なうちに、信頼できる子(受託者)に財産の管理権を移しておく制度で、認知症後も家裁の監督なしに財産を動かせます。

後見制度との最大の違いは、家裁の関与なしに柔軟な財産管理ができること。私が後見人として経験した「不動産売却に家裁の許可が必要」「家族のためにお金を使えない」という制約が、家族信託では解消されます。

比較項目家族信託成年後見(法定後見)
開始タイミング本人が元気なうち(必須)判断能力低下後
財産管理の自由度高い(契約で設計)低い(家裁の監督下)
不動産売却受託者が対応可家裁の許可が必要
継続費用基本的になし後見人報酬が毎年発生
認知症後の口座凍結防げる防げない(後見開始後に対応)

デメリット:初期費用が50〜100万円程度かかる。本人に判断能力があるうちしか契約できない。身上保護(施設入所・医療同意等)は含まれない。

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4-2. 任意後見を活用して将来に備える方法

任意後見は、本人が元気なうちに「将来、判断能力が落ちたときに後見人になってもらう人」を自分で選んで契約する制度です。法定後見(家裁が後見人を選ぶ)と異なり、信頼できる人を自分で指名できます。

  • メリット:法定後見と違い、自分で後見人を選べる。専門職が強制選任されるリスクを回避できる
  • デメリット:任意後見が発動すると、家裁が選任する「任意後見監督人」が付く。監督人への報酬も発生する
  • 手続き:公証役場で公正証書として契約を結ぶ(費用2〜3万円程度)

任意後見は「後見制度を完全に回避する」のではなく「信頼できる人を後見人にする」ための制度です。家族信託で財産管理、任意後見で身上保護(医療・施設)を担う「2本立て」が最も網羅的な対策です。

4-3. 遺言・生前贈与・見守り契約・委任契約の考え方

家族信託・任意後見に加えて組み合わせると効果的な手段を整理します。

手段主な目的費用目安タイミング
遺言書(公正証書)相続時の意思を明確化5〜10万円いつでも
生前贈与相続税対策・財産の事前移転贈与税に注意元気なうち
見守り契約定期的な安否確認・早期対応月1〜2万円いつでも
財産管理委任契約判断能力があるうちの財産管理代行契約による元気なうち

第5章:家族信託・任意後見・成年後見の違いを徹底比較

5-1. それぞれの制度でできること・できないこと

比較項目家族信託任意後見法定後見
開始タイミング元気なうち元気なうち(発動は低下後)判断能力低下後
後見人を自分で選べるか受託者を自由に選べる任意後見人を自由に選べる家裁が決定(希望が通らない場合あり)
不動産の売却受託者が対応可任意後見人が代理家裁の許可が必要
身上保護(施設・医療)含まれない対応可対応可
認知症後の口座管理信託口口座で管理継続後見発動後に代理後見人が管理
相続対策との連動可能(二次相続まで設計可)限定的ほぼ不可
家裁への定期報告不要監督人への報告が必要毎年必須(1円単位)

5-2. 費用・報酬・専門家への依頼負担を比較

制度初期費用継続費用10年間の概算総額
家族信託50〜100万円基本なし50〜100万円
任意後見2〜10万円(公正証書等)監督人報酬月1〜3万円140〜380万円
法定後見(専門職)申立費用1〜5万円後見人報酬月2〜6万円245〜725万円
【費用で選ぶなら家族信託が最も効率的】
初期費用は家族信託が高いですが、継続費用がほぼゼロのため長期的には最も割安です。特に10年以上続く可能性がある場合、家族信託の初期費用100万円 vs 法定後見の累計600万円以上という差は明確です。

5-3. 家族の状況別:どの制度が向いているか

状況推奨制度理由
親がまだ元気・不動産を持っている家族信託(最優先)口座凍結・売却不能を事前に防げる
親が元気・身上保護も心配家族信託+任意後見の2本立て財産も身上保護も網羅できる
親の認知症が始まっている任意後見(判断能力がある場合)家族信託は使えない場合があるが任意後見は可能なことも
認知症が重度・すでに意思能力なし法定後見(やむを得ない)この段階では後見制度しかない
知的障害の子がいる(親なき後)家族信託+遺言親が元気なうちに財産管理を設計しておく

第6章:成年後見人をつけない場合のリスクと注意点

6-1. 銀行口座凍結・不動産売却ができないリスク

何も対策せずに「つけない」を選ぶと、以下のリスクが現実になります。

  • 銀行口座の凍結:金融機関は本人の意思確認ができないと口座操作を止める。介護費用・施設費用が払えなくなる
  • 不動産の売却不能:認知症になると本人の署名が取れず、登記手続きができない。「売りたいのに売れない」状態が数年続くことがある
  • 保険の解約・満期受取り:保険会社も意思確認ができない場合は手続きを拒否する

6-2. 相続税対策・生前贈与が思うように進まない理由

認知症になると、相続税対策のために行う各種手続きが止まります。

  • 生前贈与:本人の意思確認が必要。意思能力がないとみなされると贈与契約が無効になる
  • 相続税の節税対策:アパート建築・生命保険の活用・贈与信託等は本人の判断が必要
  • 遺産分割協議:相続人の中に意思能力のない方がいると、成年後見人なしには協議が成立しない

6-3. 家族だけで管理すると起きやすいトラブル

後見人なしで家族が財産管理をすると、以下のトラブルが起きやすいです。

  • 兄弟間の不信感:「誰かが勝手に使っているのでは」という疑念が生まれやすい
  • 管理している側の精神的疲弊:正式な権限なく管理することへのプレッシャー
  • 後から「使い込み」と言われるリスク:記録がなければ後から横領を疑われる可能性がある
⚠️ 対策:家族信託を使えば、受託者(管理する子)が法的な権限を持ち、帳簿管理・報告義務も明確になります。「家族だけで何となく管理」より格段に安全です。

第7章:こんなケースは「つけない」より早めの対策が重要

7-1. 認知症の進行前に動くべきケース

「家族信託も任意後見も、本人に判断能力があるうちしか使えない」——これが最大の制約です。

⚠️ 今すぐ動くべきサイン
・親が「最近、もの忘れが多い」と感じ始めた
・MCI(軽度認知障害)と診断された
・不動産を持っており、将来の売却が必要になる可能性がある
・相続人が複数いて、相続対策をしたい

これらのサインがある場合、今すぐ専門家に相談するのが最善手です。「まだ大丈夫」と思っている間に、判断能力が急速に低下するケースは珍しくありません。
【認知症の進行速度について】
厚生労働省の推計では、2040年時点で65歳以上の約3人に1人が認知症または軽度認知障害(MCI)にあたるとされています。MCIから認知症への移行は年率10〜15%と言われており、「まだ大丈夫」と思っていても数年で判断能力が失われるケースがあります。(出典:厚生労働省「認知症高齢者等の将来推計」)

7-2. 知的障害のある本人・親なき後問題への備え

知的障害のある子を持つ親の最大の不安が「自分が亡くなった後、子の財産と生活を誰が守るか」です。成年後見制度は本人の判断能力が不十分な場合に利用できますが、専門職が選任された場合の報酬負担が長期にわたります。

より効果的な備えの組み合わせ:

  • 家族信託:親が存命のうちに、子の財産を管理する仕組みを設計しておく
  • 遺言書:親が亡くなった後の財産の行き先を明確にする
  • 成年後見制度(任意後見):身上保護が必要な場面に備えて信頼できる後見人を事前に指定する

7-3. 相続・財産・家族関係が複雑なケースほど専門家相談が必要

以下の状況では、一般的な情報だけで判断するのはリスクが高いです。

  • 相続人が多い・関係が複雑(再婚・疎遠な親族等)
  • 財産に不動産が複数含まれる
  • 会社経営をしており、事業承継が絡む
  • 障害年金・生活保護を受給している家族がいる

第8章:無料相談を使って方針を決める

8-1. 相談前に整理しておくこと

相談をスムーズに進めるために、以下を事前に整理してください。

✅ 相談前の確認リスト

  • 親(本人)の現在の判断能力の状態(元気・物忘れあり・認知症診断済み等)
  • 財産の概要(不動産の有無・預貯金のおおよその額)
  • 家族構成と、財産管理を任せたい人(候補者)がいるか
  • 主な心配事(口座凍結・売却・相続対策・親なき後等)
  • いつまでに対策したいか(緊急度)

8-2. おやとこ(家族信託)の無料相談で確認できること

家族信託の検討にあたって、おやとこの無料相談では以下が確認できます。

  • ご家族の状況に家族信託が適しているかどうか
  • 何を信託財産にするか・誰を受託者にするかの方向性
  • 費用の目安(財産内容をお伝えすれば概算をもらえる)
  • 任意後見との組み合わせについてのアドバイス

「つけない」ための最初の一歩は無料相談から

成年後見人をつけたくないなら、今動くことが唯一の答えです。家族信託は本人が元気なうちしか使えません。「まだ大丈夫」と思っているうちに、選択肢は一つずつ消えていきます。おやとこの無料相談は、司法書士が直接対応。費用・手順・向き不向きをすべて確認できます。

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よくある質問(FAQ)

Q成年後見人を「つけない」という選択は法律上できますか?

はい、できます。後見の申立ては義務ではなく任意です。ただし、銀行口座凍結・不動産売却不能・相続協議の停止など、後見なしでは対処できない場面が出てくる可能性があります。「つけない」なら、代替手段(家族信託・任意後見等)の事前準備が必須です。

Q家族信託と任意後見、どちらが向いていますか?

財産管理(口座凍結・不動産売却の防止)が主な目的なら家族信託。身上保護(医療・施設への対応)まで含めるなら任意後見か、両方の組み合わせが理想的です。専門家に状況を話した上で判断することをすすめます。

Q親族を後見人に指定することはできますか?

申立ての際に親族を後見人候補として記載することはできますが、最終的な選任は家庭裁判所が決定します。最高裁の統計では、親族が選任される割合は約17%にとどまります。確実に希望の人を後見人にしたいなら、任意後見契約を事前に締結しておく方が確実です。

Q家族信託の費用はいくらですか?

専門家に依頼した場合、信託財産の約1%が目安(最低30〜50万円から)で、公正証書費用・登録免許税等の実費を含めると50〜100万円程度が一般的です。費用の詳細はおやとこの無料相談で財産内容をもとに概算を確認できます。

Q認知症が始まってからでも家族信託は使えますか?

本人の判断能力の程度によります。軽度の認知症であれば契約できる場合もありますが、判断能力がないと判断された場合は契約が無効になります。「まだ大丈夫」と思ったときに動くのが最善で、迷っているなら今すぐ専門家に相談することをすすめます。

Q成年後見制度は今後変わりますか?

はい、改正が検討されています。「2026年以降、2030年以内」が改正時期の目安とされており、現在の第二期成年後見制度利用促進基本計画(2022〜2026年)の中で柔軟な運用への見直しが議論されています。ただし現時点では現行制度が適用されるため、対策は今の制度に基づいて進める必要があります。

この記事を書いた人

くじら99(元・成年後見人)

300km離れた認知症の親族のため、働きながら家庭裁判所に選任され、成年後見人を3年間務めました。「後見人をやった人間」として、制度のデメリットと「つけたくない」気持ちを誰よりもリアルに理解しています。その上で、事前対策の重要性を伝えるためにこの記事を書きました。

家庭裁判所より選任・後見人を3年間 財産管理・不動産売却・相続まで経験 遠距離300km・就業中

※ 当サイトは個人の実体験に基づく情報提供であり、法的助言ではありません。家族信託・任意後見・成年後見制度の利用可否は個別の状況によって異なります。必ず専門家にご相談ください。本ページのリンクには広告(PR)を含みます。出典:最高裁判所事務総局家庭局「成年後見関係事件の概況(令和6年)」/厚生労働省「認知症高齢者等の将来推計」/地域後見推進プロジェクト「成年後見制度の現状と課題」

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