「実家じまいが終わったのに、なんで涙が止まらないんだろう」
「寂しい、辛い、大変——でもそんなことを言っている場合じゃない」
実家じまいをした多くの方が、この感情の波に飲み込まれます。
片付けをしながら泣いてしまった、売却が決まった日に後悔した、荷物を運び出した帰り道に何も考えられなくなった——そういう話を、私は後見人として親族の実家を扱った経験の中で、何度も耳にしてきました。
私自身も、300km離れた親族の家を整理しながら「この家でどんな日々を過ごしてきたのか」を思い出し、作業の手が止まることがありました。実家じまいが寂しい・辛い・大変と感じるのは、弱さではありません。それだけ、その家が大切だったということです。
この記事を書いた人:くじら99(元 成年後見人)
遠方(300km以上)に住む認知症の親族のため、働きながら家庭裁判所に選任され成年後見人を務めた経験を持つ会社員。
免責事項
当サイトは個人の成年後見業務の実体験に基づく情報提供であり、法的なアドバイスを行うものではありません。個別具体的な手続きについては、弁護士・司法書士などの専門家や管轄の家庭裁判所等へご相談ください。
目次
第1章:実家じまいが寂しい・辛い・大変と感じるのは当然
1-1. なぜ実家じまいは寂しいのか——実家がなくなるということの重さ
くじら99実家じまいとは、単なる「家の片付け」ではありません。
生まれ育った場所、親と過ごした時間、子供の頃の記憶——そのすべてが詰まった空間を、物理的に解体・処分・売却するという行為です。



人間は「場所」に記憶を結びつける生き物です。
台所の匂い、廊下の床板の音、縁側から見えた庭の景色——そういう感覚的な記憶は、その場所がなくなることで「もう二度と戻れない過去」として確定します。実家じまいが寂しいのは、過去そのものを手放す作業だからです。
「なぜこんなに辛いのか自分でもわからない」という方は多いですが、それは当然のことです。家を失うことへの悲しみは、人の死に対する悲しみと同じ「喪失」のプロセスをたどることが心理学的にも指摘されています。
1-2. 帰る実家がなくなったと感じる喪失感は自然な反応
実家じまいが終わった後、多くの方が経験するのが「帰る場所がなくなった」という感覚です。
盆や正月に「実家に帰る」という行為は、単に親に会いに行くということではありません。自分のルーツに触れる、子供の頃の自分に会いに行く、ホッとする場所に戻るという意味を持っていました。その場所がなくなることで、「どこかに帰れる」という安心感が消えてしまいます。
これは「ホームシックの逆」のような感覚で、心理学的には「プレース・アタッチメント(場所への愛着)」の喪失と呼ばれます。
この感覚を「大げさだ」と思う必要はありません。実家への愛着は、自分のアイデンティティの一部だったのです。
1-3. 生まれ育った家がなくなると、自分の居場所まで失ったように感じる
実家じまいをした方から「自分の居場所がなくなった気がする」という言葉をよく聞きます。これは比喩ではなく、心理的に正確な表現です。
人は無意識のうちに「いざとなれば帰れる場所がある」という感覚によって、日常生活の安定を保っています。
実家がある限り、どこかに根っこがある感覚があります。しかしその場所がなくなると、自分が宙に浮いてしまったような不安定さを感じることがあります。
特に一人っ子の方・兄弟姉妹が少ない方・遠方に暮らしている方は、この感覚を強く感じやすいです。
「実家じまいが終わってから、なんとなく毎日が落ち着かない」という場合、この喪失感が原因であることがほとんどです。


第2章:一人っ子・田舎の実家じまいがより大変になりやすい理由


2-1. 一人で抱え込みやすく、モノの整理にも時間がかかる
一人っ子の場合、実家じまいのすべての判断と作業を一人で抱えることになります。
「これは捨てていいか」「親の気持ちはどうだったか」という判断を、相談できる兄弟姉妹なしに一人で下さなければなりません。
また、親が長年住んできた家には数十年分のモノが積み重なっています。
一軒家の場合、家財の整理だけで数週間から数ヶ月かかることも珍しくありません。それをすべて一人でこなすのは、体力的にも精神的にも消耗します。
「自分がやらなければ誰もやらない」という責任感が、かえって自分を追い詰める原因になりやすいのが、一人っ子の実家じまいの特徴です。
2-2. 家族で分担しにくく、判断の負担が集中しやすい
兄弟姉妹がいる場合でも、実家じまいを均等に分担するのは容易ではありません。
遠方に住んでいる・仕事が忙しい・体が弱い——さまざまな事情から、実家の近くに住んでいる一人(多くは長男・長女)が作業の大半を担うことになりがちです。
その結果、「なぜ私だけ」という感情が生まれ、きょうだい間でのトラブルに発展するケースも少なくありません。特に、費用負担の分配・遺品の分け方・売却代金の扱いをめぐって意見が割れることが多いです。
実家じまいを始める前に、「誰が何をどこまでやるか」を家族全員で話し合っておくことが、後のトラブルを防ぐ最善策です。
2-3. 田舎は不動産業者選びや実家売却の進め方で悩みやすい
田舎の実家じまいが都市部より難しい理由のひとつが、不動産売却の難しさです。
- 買い手がつきにくい(人口減少・過疎化が進む地域)
- 地元の不動産業者が少なく、比較検討しにくい
- 相場がわからず、適正価格の判断が難しい
- 解体費用が売却代金を上回る「負動産」になるケースがある
- 固定資産税が毎年かかり続けるため、放置できない
田舎の実家は「売りたくても売れない」という状況に陥りやすく、それが精神的な負担をさらに長期化させます。「どうしたらいいかわからない」まま年月だけが経過するのが、田舎の実家じまいで最もよくある悩みです。


第3章:実家じまいを始める前に知っておきたい心と現実の問題
3-1. 親の年齢や認知症の有無で進め方は大きく変わる
実家じまいは、親が元気なうちに行う場合と、親が亡くなった後・施設に入居した後に行う場合で、進め方が大きく異なります。
| 状況 | 主な課題 | 注意点 |
|---|---|---|
| 親が元気・判断能力あり | 親の同意・意向の確認が必要 | 親が「まだ住みたい」と思っている場合がある |
| 親が認知症・施設入居中 | 成年後見人の関与が必要な場合がある | 勝手に売却・処分できない |
| 親が亡くなった後 | 相続手続きと並行して進める | 相続登記が完了しないと売却できない |
私が後見人として関わった案件では、親が施設に入居した状態で実家が空き家になり、売却に家庭裁判所の許可が必要でした。許可が下りるまで数ヶ月かかり、その間も固定資産税や管理費が発生し続けました。「早く動けばよかった」と後悔する前に、まず自分の状況を整理することが重要です。
3-2. 仏壇や思い出の品など、捨てにくいモノへの向き合い方
実家じまいで最も判断に迷うのが、仏壇・位牌・神棚・アルバム・手紙・子供の頃の作品といった「捨てにくいモノ」です。
- 仏壇・位牌:菩提寺や仏壇店に「お魂抜き(閉眼供養)」を依頼してから処分する。費用は数万円が目安
- 神棚:神社でお焚き上げをしてもらうか、神社に返納する
- アルバム・写真:デジタル化サービスを使うと手元に残しながらスペースを節約できる
- 手紙・日記:読んでから判断する。「保留ボックス」に入れて後日見返す方法が後悔を減らす
- 骨董品・価値不明の品:処分前に査定を依頼する。思わぬ高額になることがある
「捨てられない」という気持ちは、大切にしてきた証拠です。無理に捨てる必要はなく、「今決めなくていいものは保留にする」という判断が、後悔を防ぐ最善策です。
3-3. 実家を売るか残すかで迷うのは当然——感情と生活の両面で考える
「実家を売るべきかどうか」で長期間悩む方は非常に多いです。感情的には「手放したくない」、現実的には「維持費がかかる・管理できない」という矛盾した気持ちを同時に抱えることになるからです。
この判断に正解はありませんが、以下の視点で整理すると判断しやすくなります。
- 今後10年間、維持費(固定資産税・管理費・修繕費)を払い続けられるか
- 誰かが定期的に管理・訪問できる状況にあるか
- 将来的に誰かが住む可能性はあるか
- 売却したお金で、親の介護費用や自分の生活の質を上げられるか
感情と現実の両面を切り離して考えることは難しいですが、「売る決断」と「手放すことへの寂しさ」は別物だと理解することが、前に進むための第一歩です。
第4章:実家じまいでやってはいけないことと失敗しやすい判断


4-1. 気持ちの整理がつかないまま急いで処分する
実家じまいで最も多い後悔のひとつが「急ぎすぎた」というものです。賃貸物件の退去期限・相続手続きの期限・業者のスケジュールに追われて、気持ちの整理がつかないまま大切なものを処分してしまうケースがあります。
特に注意が必要なのが、「捨ててしまったら取り戻せないもの」を焦って処分することです。写真・手紙・形見の品は、一度処分したら二度と戻りません。
⚠️ 急いで処分する前に確認すること
- すべての引き出し・タンス・押し入れの中を確認したか
- 重要書類(通帳・保険証券・権利書)が紛れていないか
- 価値が不明なものを査定なしに処分していないか
- 家族全員がその処分に同意しているか
- 「保留」にすべきものと「処分」するものを分けて判断したか
4-2. 親や家族に十分相談せず実家売却を進めてしまう
実家の売却は、相続人全員の合意が必要です。一人の判断で売却を進めようとすると、後から「聞いていない」「同意していない」とトラブルになります。
また、親がまだ生きている場合、「いつか実家に戻りたい」「あの家だけは残してほしい」という気持ちを持っていることがあります。親の意向を無視して売却を進めることは、その後の親子関係に深刻な影響を与えることがあります。
4-3. 不動産業者に任せきりにして後悔する
不動産業者に実家の売却を依頼する際、1社だけに任せきりにすることはリスクがあります。不動産業者によって査定額・販売方法・手数料・対応の誠実さに大きな差があります。
- 査定は最低3社から取る(1社だけでは相場がわからない)
- 「早く売りたい」という気持ちにつけ込んで低い価格を提示する業者がいる
- 田舎の物件は地元業者だけでなく、空き家専門業者・現状買取業者にも相談する
- 媒介契約の種類(専任・専属専任・一般)の違いを理解してから契約する
「業者に任せれば安心」ではなく、「業者を選ぶのも自分の仕事」という意識が、実家売却で後悔しないための基本的な姿勢です。
第5章:寂しい気持ちを減らしながら実家を整理する進め方
5-1. 部屋ごとに整理し、残すモノと手放すモノを分ける
実家じまいを「全部一気にやろう」とすると、体力・精神力ともに限界を迎えます。現実的な進め方は、部屋ごとに分けて少しずつ進めることです。
判断の基準は「必要・保留・処分」の3分類が最も使いやすいです。
- 必要:手続きに使う書類・形見として残したい品・価値があるもの
- 保留:今すぐ判断できないもの・感情的に迷うもの
- 処分:明らかに不要なもの・全員が同意しているもの
迷ったものはすべて「保留」に入れてください。「捨てなければよかった」という後悔は起きますが、「保留にしておいてよかった」という後悔は起きません。
5-2. 写真・手紙・仏壇など思い出は供養や記録を意識する
思い出の品を「処分する」のではなく「送り出す」という発想の転換が、気持ちを楽にするカギです。
- 写真・アルバム:デジタル化してクラウドに保存する。現物は1冊だけ手元に残す
- 仏壇・位牌:お魂抜きの供養をしてから処分する。「捨てる」ではなく「ちゃんと送り出す」
- 手紙・日記:読んでから判断する。読む前に捨てると後悔しやすい
- 子供の頃の作品・思い出の品:写真に撮って記録してから処分する方法もある
「供養」や「記録」というプロセスを挟むことで、「捨てた」ではなく「ちゃんと区切りをつけた」という感覚になり、後の後悔が大幅に減ります。
5-3. 一気に終わらせず、時間を区切って少しずつ進める
実家じまいは「早く終わらせること」が目標ではありません。期限がある場合(賃貸退去・相続手続き等)を除いて、自分のペースで進めることが大切です。
私が後見人として実家の整理に関わった経験から言うと、「1日作業して、次は1週間後」というペースが精神的に一番続けやすいと感じました。毎週末に少しずつ進めていくと、気持ちが追いつく時間もできます。
ただし、荷物の量が多い・遠方で頻繁に来られない・期限が迫っているという場合は、無理に自分でやろうとせず、専門業者への依頼を検討してください。「自分でやらなければ」という義務感を手放すことも、実家じまいをうまく進めるための大切な判断です。
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第6章:実家売却で後悔しないために考えたいポイント
6-1. 実家がなくなる前に、家の記録と思い出を残しておく
実家を売却・解体する前にしておいてよかったと感じることのひとつが、「家の記録を残すこと」です。
- 写真を撮る:家全体・各部屋・庭・玄関・特に思い出のある場所を記録する
- 動画を撮る:歩きながら家の中を撮影する。後から見ると「ここにいたんだ」という感覚がよみがえる
- 間取り図を書く:記憶の整理に意外と役立つ
- 家族に話を聞く:親が元気なうちに「この家でどんな思い出があるか」を聞いておく
「もっと記録しておけばよかった」という後悔は、実家じまいをした多くの方が感じるものです。売却・解体の前に、時間をかけて記録することをすすめます。
6-2. 実家売却は価格だけでなく、自分の納得感で決める
実家の売却価格は高い方がいいに決まっています。しかし、価格だけで判断すると「安く売ってしまった」という後悔が生まれやすいです。
実家売却で後悔しないために大切なのは、「自分がこの価格で納得できるか」という主観的な基準です。複数社から査定を取り、相場を把握した上で「この価格なら手放せる」と自分が思える価格で売ることが、後悔を最小化します。
また「誰に売るか」も重要です。更地にして建売業者に売るより、実家を大切にしてくれる個人の買い手に売りたいという気持ちを持つ方も多くいます。価格だけでなく、買い手のことも考えることが「納得の売却」につながります。
6-3. 解体・売却・活用——それぞれの選択肢と向き合い方
| 選択肢 | 向いているケース | 注意点 |
|---|---|---|
| 建物付き売却 | 築浅・状態が良い・都市部 | 買い手がつくまで時間がかかる場合がある |
| 解体後更地で売却 | 老朽化が進んでいる・田舎 | 解体費用100〜300万円が先行コストになる |
| 空き家バンク・賃貸活用 | 移住需要がある地域 | 管理・修繕のコストと手間が継続する |
| 現状買取(訳あり専門業者) | とにかく早く手放したい | 仲介より価格は低くなる |
| 当面保有 | 親族が使う可能性がある | 毎年の固定資産税・管理費が発生し続ける |
どの選択肢も「正解」ではなく、自分の状況・感情・経済的な現実のバランスで判断するものです。「手放したくない」という感情も、「維持できない」という現実も、どちらも正直な気持ちとして受け止めた上で判断することが大切です。
第7章:帰る実家がなくなったあとに残る寂しさとの付き合い方
7-1. 実家そのものではなく、家族との時間を大切に思っていたと気づく
実家じまいが終わった後、時間が経つにつれて気づくことがあります。「あの家が好きだったのではなく、あの家での家族との時間が好きだったんだ」ということです。
実家は建物ですが、その建物が大切だった理由は「そこにいた人」「そこで過ごした時間」にあります。建物がなくなっても、その記憶はなくなりません。「帰る場所がなくなった」ではなく、「大切な記憶がある」という事実は、実家じまいの後も変わりません。
7-2. 思い出の品や写真で、生まれ育った家とのつながりを残す
「実家がなくなっても、つながりを残す」ための具体的な方法があります。
- 実家で使っていた器や小物をひとつ手元に残す
- 実家の写真をフォトブックにまとめて手元に置く
- 実家の庭の植物を鉢に移して育てる
- 実家があった場所を年に一度訪れる(更地になっても)
- 親から聞いた実家の話をノートに書き留めておく
これらは「感傷的すぎる」ことではありません。自分の根っこを大切にするということは、自分自身を大切にすることでもあります。
7-3. 実家じまい後の喪失感は、少しずつ新しい居場所に変えていける
実家じまいの後、喪失感が完全に消えることはないかもしれません。しかし時間とともに、その感覚は変化していきます。
「あの家に帰りたい」という気持ちが、「あの家での思い出を大切にしよう」という気持ちに変わっていく。そのプロセスには時間がかかりますが、実家じまいを経験した多くの方が「やって良かった」「気持ちが前に進めた」と感じています。
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第8章:実家じまいを自分で片付けた経験から伝えたいこと


8-1. 寂しいと思うのは、それだけ実家が大切だった証拠
実家じまいをしながら泣いてしまった、終わった後に虚無感があった、売却が決まった日に後悔した——これらはすべて、その家がそれだけ大切だったということの証明です。
「こんなことで泣くなんて」「もっとドライに割り切れればいいのに」と自分を責める必要はありません。感情が出てくるのは、正常な反応です。寂しいと感じる自分を、責めないでください。
私自身も、親族の家の荷物を整理しながら「ここで何十年もの生活があったんだ」と思い、手が止まりました。後見人という立場でも、そういう感情は普通に出てきます。それが人間として自然な感覚だと、経験を通じて確信しています。
8-2. 大変でも整理を進めることで気持ちが追いつく瞬間がある
実家じまいを経験した方の多くが「始める前が一番辛かった」と振り返ります。片付けを始めてしまえば、作業に集中することで気持ちが少し楽になる。荷物が減ってくると、少しずつ前に進んでいる感覚が生まれる。
「気持ちの整理がつくのを待ってから始めよう」と思っていると、いつまでも始められません。「気持ちは、始めることで追いついてくる」というのが、多くの方の実感です。
一歩踏み出すことが、最も難しく、最も大切なことです。
8-3. 後悔を減らす実家じまいは、早めの準備と無理をしない判断がカギ
実家じまいで後悔を減らすための、最もシンプルな答えは「早めに動くこと」と「無理をしないこと」の2つです。
✅ 後悔を減らす実家じまいのポイントまとめ
- 急いで全部処分しない(「保留」を積極的に活用する)
- 家族全員で話し合ってから動く
- 価値が不明なものは査定してから判断する
- 写真・記録を残してから処分・売却する
- 一人でやろうとせず、業者・専門家を活用する
- 自分のペースで進める(急ぐ必要がなければ急がない)
- 寂しい・辛いという感情を否定しない
実家じまいは、誰にとっても簡単ではありません。しかし、一歩ずつ進んでいけば、必ず終わります。そしてその先に、新しい日常が待っています。
この記事が、実家じまいに向き合うあなたの気持ちを、少しでも楽にする助けになれば幸いです。


よくある質問
Q 実家じまいが寂しいのはおかしいですか?
おかしくありません。生まれ育った場所・家族との思い出が詰まった家がなくなることへの寂しさは、自然で正常な感情です。心理学的にも「場所への愛着(プレース・アタッチメント)」の喪失として認識されており、人の死に似た悲しみのプロセスをたどることが指摘されています。
Q 一人っ子で実家じまいをするのが辛いです。どうすればいいですか?
一人で抱え込まないことが最も重要です。遺品整理業者・不動産業者・司法書士など、専門家に任せられる部分は積極的に任せてください。「全部自分でやらなければ」という義務感を手放すことが、一人っ子の実家じまいを乗り越えるカギです。
Q 田舎の実家が売れません。どうしたらいいですか?
田舎の実家は一般市場での売却が難しい場合があります。選択肢として、自治体の空き家バンクへの登録・現状買取専門業者への相談・解体後更地での売却などを検討してください。複数の業者に相談することで、想定外の解決策が見つかることがあります。
Q 仏壇や位牌はどう処分すればいいですか?
菩提寺または仏壇店に「お魂抜き(閉眼供養)」を依頼してから処分するのが一般的です。費用は数万円が目安です。「捨てる」ではなく「供養して送り出す」というプロセスを踏むことで、気持ちの区切りがつきやすくなります。
Q 実家じまいはどこから始めればいいですか?
まず家族全員で現状を把握し、方針を話し合うことから始めてください。その後、不動産の登記情報の確認・遺品整理業者への見積もり依頼・不動産査定の依頼を並行して進めると、全体像が見えてきます。一気にやろうとせず、部屋ごと・作業ごとに分けて少しずつ進めることをすすめます。
この記事を書いた人
この記事を書いた人
くじら99(元・成年後見人)
300km離れた認知症の親族のため、働きながら家庭裁判所に選任され成年後見人を3年間務めました。施設入所後の実家が空き家となり、管理・売却・遺品整理まで実務で対応。「寂しい」「大変」と感じながらも一歩ずつ進んできた経験から、同じ悩みを抱える方に向けてこの記事を書きました。
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