成年後見支援預金の管理と利用手続き

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こんにちわ。成年後見人経験者、くじら99(@9jira99)です。

みなさんは、自分の口座はちゃんと管理していますか?(当たり前ですねw)
最近は、WEB専用の銀行が増えたり、スマホで管理とか便利になりましたね。

くじら99

もちろん、それは自分の銀行口座の話

成年後見人としての業務には、ご本人さんの財産の管理という大きな仕事があります。

ある程度の資産がある場合、成年後見支援預金という特殊な口座の作成とその口座での資金管理を求められることがあります。

成年後見支援預金は、成年被後見人の財産を適切に管理するための重要な口座です。

今回は、この成年後見支援預金の管理方法と利用手続きについて詳しく説明します。
このお金に関わる部分が、成年後見人のお仕事の全てといっても過言ありません。

くじら99

そのため、手続きは面倒です

私は遠方から対応していたため、口座のある金融機関まで毎回訪問するのが大変でした。
この手続きは、もちろんWEBの振込手続きみたいな簡単な方法ではできません。

必ず、口座を作った金融機関に行き、振込書を書いて指示書・登記事項証明書を見せる。
振込依頼書に手書きで記載し登録した印鑑をもちいて、指定口座に振り込むことになります。

期間を考えると1週間はかかる作業です。
それだけ、人の資産を管理するというのは大変なことなんです。

くじら99

金融機関との付き合い方も大切です。

このブログでは成年後見人制度について、現実的な対応をお伝えしています。
今回の成年後見支援預金のように、厳格な管理ができる一方、
手続きが煩雑・時間がかかるということもあります。

ご家族でお話し合いができるのであれば、家族信託という制度もあります。
気になる方はこの記事も読んでみてください。

成年後見支援預金とは

成年後見支援預金は、成年被後見人の財産を安全に管理するための口座です。

くじら99

生活費や日常の支出は生活費用の口座を使います

大きな支出や特別な費用が発生した場合、この成年後見支援預金からお金を移動することが必要になる時があります。

定期的な資金移動

成年後見支援預金の主な役割は、大きな財産を安全に保管することです。

生活用の口座ではお金が足りなくなる時があります。

くじら99

日常生活に必要な資金を定期的に移動することも可能です

定期的な資金移動

日常の支出に必要な金額を半年に一度、成年後見支援預金から日常使用する口座に移動します。
(私の場合は半年に一度でした。)

定期報告の収支を基に計算して行いました。
以下は、その手順です。

  1. 定期報告の収支確認
    定期報告の際に、過去の収支を確認し、次の半年間に必要と思われる金額を計算します。
  2. 資金移動
    計算した金額を成年後見支援預金から日常使用する口座に振り込みます。
    なお、これは口座を開設する時の手続きで対応できます。
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振込は、期限が来たら自動で行われます

成年後見支援預金からのお金の移動

日常の支出以外で、大きな支払いが必要となった場合などに、
成年後見支援預金からお金を移動させる必要がある場合について。

例えば、高額な税金の支払いとかです。(こちらの記事に理由が書いてあります)
この場合は、慎重かつ計画的に手続きを行う必要があります。

手続きの流れ

  1. 報告書(払戻し)の提出
    支払いの関係で成年後見支援預金からお金を使用する際には、まず家庭裁判所に報告書(払戻し)を提出します。

    この報告書には、使用理由や金額、使用目的などを詳しく記載します。
  2. 指示書の取得
    家庭裁判所が報告書を確認し、適切と認めた場合、指示書が発行されます。

    この指示書は、金融機関に成年後見支援預金からの払戻しを依頼するために必要です。
  3. 金融機関での手続き
    指示書と登記事項証明書を金融機関に提示し、必要な金額を成年後見支援預金から引き出します。
    (登録した印鑑も必要です)

    なお、私の場合は同じ金融機関(信用金庫)に作成した、生活用の口座に振込をしました。
    実際の支払いは、生活用の口座から行います。
  4. 家庭裁判所への報告
    成年後見支援預金から資金の移動後、家庭裁判所に上申書を提出します。
    同時に、使用内容を報告します。

    通帳のコピーを添付して詳細を確認してもらいます。

いまだに、こういった手続きではハンコ要求されます。
成年後見人用は、他のハンコと違うものを用意しましょう。今はハンコもネットでで準備できます。

「本記事は、プロモーションを含みます。」

正確かつ透明性のある口座管理の重要性

成年後見支援預金の管理においては、正確かつ透明性のある対応が求められます。
以下のポイントに注意しましょう。

正確な報告と記録

すべての資金移動や支出について、正確に記録し、家庭裁判所に報告することが重要です。
報告書や上申書には詳細な情報を記載し、通帳のコピーを添付することで透明性を確保します。

家庭裁判所との連携

家庭裁判所との連携を密にし、必要な指示書や承認を適時に取得することが重要です。
家庭裁判所からの指示に従い、適切な手続きを行うことで、成年被後見人の財産を安全に管理できます。

適切な資金管理

日常の支出に必要な金額を正確に計算し、無駄のない資金管理を行います。
定期的な収支の確認と計画的な資金移動により、財産の無駄遣いを防ぎます。

※急な支出の際は、報告書(払戻し)の書類作成・送付さらには指示書を受領という手間と時間がかかります。

くじら99

日常の支出については、計画的に使用をしましょう。

まとめ

成年後見支援預金の管理は、成年後見人としての重要な業務です。

正確な報告と適切な手続きを行うことで、成年被後見人の財産を安全に管理し、必要な支出を確実に行うことができます。

くじら99

面倒な手続きが多いですが、計画的に対応しましょう

次回も、成年後見人の業務についてリアルな情報を共有してます。

くじら99

ではまた。

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